こんにちは、ヤモリで建築まわりを担当している小倉です。今回が初めての記事になります。
建築士としての経験を活かし、2022年秋からヤモリの家庭教師の生徒さんに向けた内見同行サービスも担当しています。おかげさまで多くの検討物件に同行させて頂き、これまで感覚的だった現場管理や職人さんとのコミュニケーション方法を言語化する貴重な機会となっています。ご依頼して頂いた皆さん、参加してくださった皆さん、本当にありがとうござます。
さて、記事のテーマですが、まずは内見同行サービスについてレポートしたいと思います。
はじめに
不動産事業を開始したばかりで 「内見でどこを見たら良いか」 「工務店さんに何をお願いしたら良いか」などわからないことばかりで、不安に感じたり、どうしても現地内見の一歩が踏み出せない方のために、オフラインまたはオンラインにて現地内見に同行するサービスです。
今回は、事前準備編として、内見前に何をしているのか、まとめたいと思います。
2022年ヤモリ学園祭にてサービス説明させて頂きました
事前準備1 予算決め
同行サービスに申し込み頂くとまず、オンラインで事前打合せを行いリフォーム予算を決めを行います。
収支シュミレーションとは大きくは下記の5構成に分解できます。そのため、リフォーム予算が決まっていない場合は他の数字を固めるアドバイスをさせて頂きます。 具体的には、物件のデスクトップ調査や需要ヒアリング調査を生徒さんと一緒に確認し予算を決定、もしくは追加調査をお願いしています。
収支シュミレーションの5要素
物件の目標収支:あなたの目標利回りは?
物件価格: 指値の幅
想定家賃: ヒアリング調査
金融機関:融資金額、金利、借入年数
リフォーム予算:見積もり取得して金額確認
事前準備2 リフォームプラン・単価表を作る
次に、工事指示書としてリフォームプランを作成します。
形式に決まりはないですが、 写真スタイルと図面スタイルがあり、工事が煩雑な場合は両方作成することをお勧めします。(資料が無くて作成できない場合は内見後に作成)
リフォーム工事は新築工事と違って「既存」 によって大きく工事内容が変わります。
そのため既存の状態を調査し、現場で職人さんに相談、時には一緒に知恵を絞り、自分の引き出しを増やしていきます。この現場経験がとても大切です。
プラン作成時のポイント
「既存 → リフォーム」 と書く (例 壁:化粧ボード → クロス直貼り)
「床、壁、天井、その他設備」 記載の順を揃え打合せ漏れを防ごう
プランが固まったらヤモリ家庭教師内で共有されているきこり先生工事単価表を使って工事項目を整理します。単価表を準備しておくことで工事店さんが見積書を作る手間を減らし、職人さんが打合せや工事に集中出来るよう心掛けます。この段階で予算オーバーであれば、プランを見直しましょう。
写真スタイル 既存が一目でわかる
↑図面スタイル 工事全体が把握できる
事前準備3 業者アポ、インフラ開栓
リフォームプランを作成したのち、業者へのアポイントをとっていただきます。
予算や建物規模によりますが、例えば築古戸建ての場合は地元工務店さん・水道設備屋さんなどにお声掛けして頂きます。タウンページで近所の職人さんを探すイメージです。(有)小倉工務店など小規模で営業さんや事務員さんがいない業者をお勧めしています。
アポイントの取り方では、具体的なアドバイスをさせて頂くことも多かったので3つ紹介させて頂きます。
◆アポ取りにおすすめの時間帯は?
小規模な工務店さんの場合、ご自宅の電話番号で奥様が代理で出たり、もしくは作業中で電話をとってもらえない場合が多いと思います。その場合、私の主観ですがオススメの時間帯は以下です。一つ参考にされてみてください。
08:15〜 朝ドラを見てさあ働くかという時間帯
10:00~ 休憩
12:30~13:00 昼食後休憩中
15:00~ 休憩
18:00~ 帰宅時間
◆電話の仕方は?
契約前の物件では見積もりを行わない、という工事店も少なくないと思いますが、丁寧に状況を説明をすれば、見積もりしてくださる方もいらっしゃいます。自分場合、具体的には以下のように状況を説明しているので参考にしてみられてください。
「私はアパートオーナーですが、今〇〇町(すぐ近く)で購入を検討している物件があって、いまは修繕費の見積もりをとってる段階です。修繕費が出てから仲介と負担分を調整して契約する予定です。 築古なので、床がふかふかする箇所もあり、現地打合せと見積もり頂けないでしょうか。」
◆インフラ開栓方法は?
仲介さんに開栓の許可を頂いた後、管轄の電力会社と水道局に連絡して頂き、当日の開栓手続きをして頂きます。例えば東京電力エリアであれば
東京電力 〇月〇日のみの使用 (電話とweb申し込みとあり直前は電話のみ)
〇〇市水道局 一日のみの使用とお伝えください
事前準備編 おわりに
大工の棟梁が「段取り8分」とはよく言ったもので、(同行当日までの数日間は怒涛の日々となりますが)事前準備を行うことで、内見当日やその後の後戻り・見落としを防ぐことが出来、段取り良く働きやすい現場は安価な工事につながります。参考にして頂けると幸いです。次回は、内見当日編をまとめてたいと思います!
また、現地に踏み出せていない生徒さんはぜひこの機会に本サービスの活用を検討してみてください。
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