融資が止まる!物件購入の”足かせ”になる不動産とは
- ヤモリ

- 3 日前
- 読了時間: 6分
不動産事業では、満室で利益が出ていても次の融資が止まることがあります。原因の多くは、物件そのものではなく“買い方”によって生まれる「足かせ」。本記事では、足かせの正体と、購入前に確認すべき資産性・収支の基準を整理します。
<目次>
本記事の内容を動画でも説明していますので、ぜひご覧ください。
①不動産事業における「足かせ」とは?
不動産事業でキャッシュフローを伸ばすには、原則として「融資→購入→運営」のサイクルを回していく必要があります。
一方で、購入の順番・物件タイプ・借入条件を誤ると、たとえ運営が順調でも銀行側の見え方が悪化し、「これ以上は貸せない」と判断されることがあります。これが本記事でいう「足かせ」です。
「足かせ」の正体は、ざっくり言うと債務超過
足かせ状態を一言で表すと、「負債が銀行評価を上回っている状態(債務超過)」です。 特に金融機関は、物件価格(あなたが買った値段)ではなく、積算評価(銀行が見積もる担保価値)を軸に「貸せる上限」を判断します。
このズレが起きると、表面上は黒字でも、次の融資が下りないという事態が起こります。
②「足かせ」になりやすい物件の具体例
ここでは、特に足かせ化しやすい“地雷パターン”を3つに整理します。ポイントは共通しており、「買値に対して、銀行評価が伸びにくい」ことです。
新築・築浅のワンルームマンション
新築ワンルームは、立地や管理体制が良いものも多く「安定運用」には見えます。 ただし、金融機関の評価はシビアになりやすく、特に フルローン/オーバーローンだと、購入直後から債務超過に近い形になりがちです。
ワンルームそのものは悪くないのですが、「事業拡大フェーズでの1棟目・2棟目に来ると詰みやすい」という点には注意が必要です。

新築の木造アパート
新築木造は、建築費の上昇局面では特に「買値」が膨らみやすい一方、積算評価は伸びにくい傾向があります。銀行の積算評価は、建物を再調達価格(再建築したらいくらか)から評価するため、販売価格の建物評価がそのまま通るとは限りません。
融資を引き続けて規模を拡大していくためには、融資金額に対して最低でも6割程度の土地積算価格があることが望ましですが、新築木造アパートは販売価格に占める建物代金の割合が高いためこの基準を満たせないことが多く、資産性と債務のバランスが崩れやすいです。
法定耐用年数を超過した物件
耐用年数超過物件は、金融機関によって評価が大きく割れます。古い慣習の金融機関では、耐用年数を超えた建物を資産価値ゼロとして扱い、その物件を購入するための借入(負債)に対して、「資産がないのに負債だけがある」状態とみなすので、次の融資へのマイナス要因(足かせ)となる場合があります。
③融資を止めないための戦略
積算(資産価値)を意識する
融資を止めないためには、購入価格と銀行評価(積算評価)の乖離をできるだけ小さくし、負債が評価を大幅に上回らない形で買うことが重要です。物件単体の収益性が良くても、銀行はB/S上で「担保に対して借入が重い」と判断すると追加融資に慎重になります。購入前に、買値に対して銀行がどう評価しそうか(特に土地・建物の内訳)を見立て、買った直後から債務超過に見える設計になっていないかを確認しましょう。
自己資金と収益性でカバーする
積算評価が伸びにくい物件でも、現金(自己資金)とキャッシュフロー、そして利益の積み上げ(経営実績)があれば、銀行に説明可能な状態を作れます。ポイントは「担保が弱いなら、返済余力で信用を作る」ことです。具体的には、想定外の修繕や空室、金利上昇が起きても耐えられる手元資金を確保しつつ、決算上も利益が残る運用を行い、P/Lで返済余力を示せる状態にしておくことが重要になります。
事業フェーズに合わせる
足かせリスクの許容度は、事業フェーズで変わります。拡大期の初期段階では、次の融資余地を削る可能性が高い物件(積算が薄い、借入が重い、収支が薄い等)は基本的に避けるのがよいです。一方で、目標達成が近く、これ以上の融資を必要としない局面や、債務超過分を自己資金で十分にカバーできる局面では、足かせを過度に気にせず安定運用型の物件を選ぶ判断もあり得ます。

④まとめ:事業のフェーズに合わせた戦略を
「足かせ」になりやすい物件を、絶対に買ってはいけないわけではなく、例えば
・目標達成が近く、これ以上の追加融資が不要 ・債務超過分をカバーできる蓄財がある ・安定運用を優先し、リスクを取りにいかない局面
といったフェーズなら、新築や築浅の資産性を重視して購入する合理性もあります。
一方で、事業の初期段階で蓄財が少ない状態のまま、積算評価が伸びにくい物件を安易に買うのは危険です。 ご自身の状況に応じて、購入した物件が次の融資に影響がないか、一度立ち止まって考えてみましょう。
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