1円で購入した八王子の家を賃料10万円の収益不動産に
- ヤモリ
- 4月25日
- 読了時間: 8分
更新日:5月1日
今回は、ヤモリの家庭教師の生徒である大島さんをお招きし、不動産知識ゼロからスタートして、試行錯誤のDIYと人とのつながりを大切にしながら、物件を家賃10万円の収益物件へと生まれ変わらせた経験についてお話しいただきました。
〈目次〉
YouTubeでも動画でわかりやすく解説していますので、あわせてチェックいただければと思います。
動画はこちら↓
で購入した物件が家賃10万円の収益物件に

藤澤
ヤモリの学校をご覧の皆さま、こんにちは。今回は購入者インタビューシリーズということで、ヤモリの家庭教師の生徒でありながら、スタッフでもある大島さんにお越しいただきました。お忙しい中、ありがとうございます。
今回、大島さんが購入した物件はなんと1円で買われたものということで、お話を聞かせていただきたいなと思ってお呼びしました。
大島さん
はい、1円で購入しました。
藤澤
しかも、その物件は東京都内にあるんですよね。現在、その物件は家賃いくらで貸し出されているんでしたっけ?
大島さん
八王子の方で、家賃10万円で貸し出して入居いただいています。
藤澤
本当にそんな1円で買えることなんてあるの?ということで、今日は購入前から購入後の客付けまで、じっくりお話を伺っていきたいと思います。

不動産ゼロ知識からの挑戦:ヨガ講師大島さんの1円物件ストーリー
藤澤
では大島さん、簡単に自己紹介をお願いします。
大島さん
大島と申します。
2008年からヨーガのインストラクターとして活動しており、現在16年目です。
不動産にはもともと興味があったわけではなくて、たまたまインスタグラムでジェレミーさんの投稿を見かけて、「第1回ヤモリサミット」のチケット販売を知り、何となく参加したのがきっかけです。
実は、不動産のイベントだとは知らずに参加したんですが、思った以上に長くて驚いたのを覚えています(笑)
その日いただいた「ヤモリの教科書」を帰宅後に熟読し、YouTubeの「ヤモリの学校」もすべて視聴し、本格的に学び始めました。教科書は夫にも共有して、夫婦で一緒に不動産に取り組むようになりました。

藤澤
そこから家庭教師にも参加され、物件探しも始められたのですね。
大島さん
はい。
ただ、私はそれまで物件も所有しておらず、知識もゼロでした。専門用語もわからず、仲介会社とのやりとりも最初は大変でしたが、ヤモリの家庭教師や教科書を繰り返し見て行動したことで理解が深まり、不安の中でも一歩ずつ前に進むことができました。
「1円だけど簡単じゃない」リフォームの見通しとその決断

藤澤
最初から、物件の価格は1円だったんですか?
大島さん
いえ、実際には「売値が決まっていない」状態でした。物件には未登記の増築部分や、一部がレッドゾーン(災害危険区域)に含まれている点、そして再建築不可の条件がついていたんです。そういった難しい条件を受け入れるなら「もういくらでもいいですよ」と、売主さんはおっしゃっていました。
また、水回りがどうかによってリフォームの金額が変わってくるというのを先輩大家さんから学んでいたので、水回りが綺麗なのでいけるかなと。

藤澤
そこから購入するまでの気持ちの整理はどうされたんですか。
大島さん
何より大事なのは「客付けができるかどうか」だと思っています。実際、周辺には戸建ての賃貸競合が少なく、「洋室化すればすぐ決まる」という前向きな意見も多かったです。
藤澤
1円でリフォームの予算はどのくらいだったんですか?
大島さん
客付けのシミュレーションをした時点で、家賃は8万円以上でいけそうだと分かってきて。周辺に競合も少ないし、ちゃんと直せば決まるという手応えがありました。リフォームにお金をかけても回収できる目処が立ったのが大きかったですね。
藤澤
でも「1円」で買うって、買付出すのにもちょっと勇気いりますよね。
大島さん
そうですね。ただ、売主さんが手続きを進める中で、「増築部分の登記も全部引き受けます」と伝えたら、向こうも「じゃあ1円でいいよ」と。売主さんからすると10年以上空き家で、税金もかかるし、このままだと解体費も必要になる。手放せてホッとされたと思います。
片付けから始まる再生

藤澤
そういえば、残置物もすごかったですよね。
大島さん
はい。押し入れの中に布団がぎっしり詰まっていて、処分が大変でした。
6社ほど見積もりを取った結果、最も安い業者さんに8万円で依頼しました。中には40万円という高額な見積もりもあって、業者選びは慎重に行いました。
床もボロボロの状態で、当初は「大引き(土台)は問題ない」と言われていたのですが、実際に床をめくってみるとすべて腐食していました。ただ、大工さんがとても親切で、この重要な構造部分を無償で補修してくださいました。
藤澤
大島さんのお人柄や、日頃からの信頼関係の積み重ねの成果ですね。
普段から意識されていることはありますか?
大島さん
「否定しない」「笑顔で話す」ことを大切にしています。
それから、工務店さんには「安くしてください」とは決して言いません。予算に合わない部分があれば、「ここは自分たちでやります」と伝えて、DIYで調整しています。
実際にDIY会も10回以上開催しました。同じように不動産を目指す仲間と作業するのは楽しいですし、自然と交流も深まります。私たちも先輩のDIYに参加して多くを学ばせてもらったので、今度は自分たちが還元していけたらと思っています。
藤澤
リフォーム後の様子、写真でも拝見しましたが、とてもきれいに仕上がっていましたね。
大島さん
ありがとうございます。キッチンは既存の設備を活かし、カッティングシートを貼って見た目を整えました。床材もそのまま使える部分は活かしましたし、洗面所やトイレも最低限のコストでリニューアルしました。工夫しながら、コストを抑えつつ満足のいく仕上がりになったと思います。
1円で購入した空き家から、月10万円を生む収益物件へ

藤澤
初月の家賃、振り込まれたときどうでしたか?
大島さん
もう、通帳をしみじみと眺めました。これまでの苦労がようやく報われたように感じました。
藤澤
この戸建ての経験を通して、不動産のこと、さらに好きになりましたか?(笑)
大島さん
正直、「好き」にはまだなっていません(笑)
大変なことの方が多くて。でも、「やれば誰でもできる」ということは、自分で証明できたと思います。
藤澤
月10万円の家賃収入は大きいですよね。次の展望や夢も考えていますか?
大島さん
次は、もう1軒戸建てか、もしくはアパートを年内に購入できたらと考えています。ただ私は「石橋を叩いて割る」タイプなので、どんどん買い進めるのではなく、1軒ずつ着実に取り組みたいです。
私はヤモリやきこり先生の言葉、「諦めず・焦らず・侮らず」を大切にしています。その言葉通り、一歩ずつ、やめずに続けていくことが一番重要だと思っています。
これからも2軒目、3軒目と、焦らずに進んでいきたいです。
藤澤
ありがとうございます。次の物件購入、楽しみにしています。
ーーー大島さんは1円というインパクトある価格から始まった今回の物件購入ですが、その裏側には、大島さんの地道な学びと、現場での試行錯誤、そして仲間との協力がありました。今後の展開も引き続きご紹介できればと思います。ご協力ありがとうございました。
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東京都出身、2011年に三菱商事株式会社入社。海外インフラ事業の開発プロジェクトに従事。4年間のチリ駐在を経て、不動産関連の新規事業立ち上げ。退社後は米不動産ユニコーン企業であるKnotelの日本代表を務め、2019年11月に株式会社ヤモリを創業。東大IPCの1st ROUNDに採択。三菱UFJ信託銀行などから10億円資金調達をして、日本初となる空き家賃貸ファンド組成へ向けて活動中。
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